2019年の難問・珍問・奇問の一つとして、図記号問題が出ました。
避難場所、福祉関係の標識類は、過去に出題されています。関連の標識類もまとめて目を通して、覚えておきましょう。
避難場所の図記号問題
2019年の試験では、図記号問題が出ました。
イラストを見て、どのような意味があるか答える問題です。
同じような問題は、過去にも出題されています。過去問題にも触れていきます。
問題22
防災に関する次の図記号が意味している内容として、正しいものを1つ選びなさい。
- 避難所
- 避難場所
- 土石流注意
- 地滑り注意
- 津波注意
前もって知らないと解けない問題です。しかし選択肢残り2つまでは絞れます。
「3.土石流注意」と「4.地滑り注意」と「5.津波注意」の3つは、皆「注意」です。
「注意」には「黄色」が良く使われます。信号機、道路標識がそうですね。
この問題で出ている記号の色は「緑」。「注意」ではありません。
残り2つから正解を選びます。「1.避難所」と「2.避難場所」の違いは、「場」があるかどうか。
両者の区別を知らないと、分かりません。考えれば考えるほど、ごちゃごちゃになってしまいます。はっきり言って、知らなかったらどちらかを運で選ぶしかないです。
- 避難場所
一時的に避難する場所。この問題の図記号が示す場所です。安全な広場のイメージが、円形のイラストに表現されています。 - 避難所
避難生活をする所。イラストは建物が描かれている事が多いです。
内閣府のサイトより図記号の説明がご覧になれます。
避難場所等の図記号の標準化の取組(内閣府)
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/zukigo/index.html
解答:2
車椅子マークの問題
図記号の問題は過去にも出題されています。2014年実施の試験です。「車椅子マーク」(障害者のための国際シンボルマーク)の意味を問う問題が過去に出ました。
2014年 問題14
次の図は、国際リハビリテーション協会が定めた、「障害者のための国際シンボルマーク」である。このマークに関する記述として、適切なものを1 つ選びなさい。
- 障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すためのものである。
- このマークは車いす利用者だけが使用できる。
- 障害者が運転する自動車には、このマークを表示することが義務づけられている。
- マークについての使用指針はなく、障害者への配慮があれば使用できる。
- マークのない建物、施設は障害者の利用を制限できる。
車椅子マークの問題です。自動車を運転する人なら、「3.障害者が運転する自動車には、このマークを表示することが義務づけられている。」を選んでしまいがちです。
実際、自動車に良く貼られていますし、ホームセンターやカー用品店で売られています。証明等がなくても誰でも買えます。
しかし自動車の教習所でそのように教えてはいません。免許証更新の時に受け取る冊子(交通教本)にも、そう書かれてはいません。
解くヒントと解答
問題文を良く読みましょう。ヒントがあります。問題文中に「障害者のための国際シンボルマーク」とあります。
だとしたら「2.このマークは車いす利用者だけが使用できる。」がおかしいですね。障害者は車椅子を使っているとは限りません。杖を使って歩いているかも知れないですよね。
「4.マークについての使用指針はなく、」もおかしいです。国際的に定められたシンボルマークなのに、使用指針が無いのは不自然です。
「5.マークのない建物、施設は障害者の利用を制限できる。」はどうでしょうか。マークが無い施設は、障害者が利用できないのはおかしいですね。
解答:1
参考:自動車で見られる他の標識
自動車で良くみられる標識をここでまとめます。
初心者マーク(若葉マーク)、聴覚障害者マーク(蝶のマーク)、高齢者マーク(落ち葉マーク)、身体障害者マーク(四つ葉のクローバーマーク)の4種類です。
初心者マーク
正式には初心運転者標識と言います。普通自動車免許を取得して1年以内の初心運転者は、運転する自動車に掲示する義務があります。掲示しなかった場合は違反になります。
聴覚障害者マーク
正式には聴覚障害者標識と言います。聴覚障害者が自動車を運転する場合、このマークを掲示する義務があります。これも掲示しなかったら違反です。
高齢者マーク
正式には高齢運転者標識と言います。シルバーマークとも呼ばれます。70歳以上の高齢者が運転をする際には掲示するほうが望ましいとされます。掲示しなかったら違反となった時期がありました。
高齢者マークには2種類あります。現在はこちらのマークが良く見られます。
枯れ葉をイメージした初期のマークは評判が悪く、四つ葉をイメージしたマークに切り替わりました。現在はどちらを使っても大丈夫です。
ブログの手直しをして、今はじめて気が付いた。
— ふくち⭐️介護Man (@kaigo_man_net) January 18, 2020
高齢運転者標識の掲示は75歳からじゃなくて、70歳から。
介護の、特にケアマネ試験勉強やケアマネ実務やっていると勘違いしやすいかも? pic.twitter.com/eacUHjBmhO
身体障害者マーク
正式には身体障害者標識と呼ばれます。運転免許の条件によっては、掲示しないと違反になります。
まとめ
図記号の問題は時々出題されます。マークの一例がありますので、そこで覚えてしまいましょう。
障害者に関係するマークの一例(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/shougai/mark/mark.html
個人的にTwitterでホットと感じているのは「ヘルプマーク」(支援が必要と周囲に知らせるマーク)です。今後の試験で出題されるかも?