ケアマネ(ケアマネジャー、介護支援専門員)になるには、条件があります。
ケアマネになるには以下の手順を踏んでいく必要があります。
- 国家資格を取得する(相談員除く)
- 国家資格に基づいた実務経験を積む
- 研修受講試験を受けて合格する
- 研修を修了する
試験に合格するだけで、なれる訳ではありません。試験前にも試験後にもやる事があります。
以下、順に解説していきます。
1.国家資格を取得する
介護福祉士・看護師などの国家資格を取得します。
なお、ケアマネ受験者の7割は介護福祉士です。
介護福祉士になるには、様々なルートがあります。学校に通う、介護の実務経験を積むなどがあります。介護の実務経験は最低でも3年は必要です。
例外的に相談員(介護施設などで相談援助業務などに従事している人)であれば、国家資格は不要です。次の実務経験のみが必要になります。
2.実務経験を積む
国家資格取得後、以下の実務経験を積む必要があります。介護福祉士であれば、介護業務の実務経験です。
- 5年間
- 900日
両方の条件を満たしていなければなりません。どちらか一方を満たすだけでは受験できません。
実務経験は、介護福祉士の資格者証が手元に来てからのカウントになります。
試験に合格して合格通知を受け取っても、介護福祉士として登録されていなかったら、介護業務を続けていても実務経験になりません。
実務経験は、試験前日までに満たすのであれば加算できます。
試験日が1月27日であれば、1月26日までの勤務が実務経験にできます。
参考に
- 実務を行った事業所が倒産などで、証明がもらえない事もあります。このような場合は、実務経験として加算されない事になります。
- 2017年11月に実施された試験までは、国家資格でなくても実務経験を満たしていれば受験できました。現在の条件よりは少し緩い条件でした。
3.試験を受けて合格する
ケアマネ試験を受けて合格します。年々難しくなってきています。ですがこれをクリアしなければケアマネになれません。
「ケアマネ試験」の正式名称は「介護支援専門員研修受講試験」です。良く読んで下さい。「研修受講試験」なんです。
試験に合格したら、ケアマネになれるのではありません。試験に合格して初めて、ケアマネになれる研修が受講できるのです。
ケアマネ試験合格は、研修会場の入場券を手に入れただけなのです。
4.研修を修了する
研修を修了し、資格者証の発行手続きをし、資格者証が手元に来れば、晴れてケアマネジャーになれます。
研修は87時間以上(うち実習は3日間)あります。必ず全て出席する必要があります。
しかも朝9時から午後16時過ぎまでの研修です。内容によって、自治体によっては18時過ぎ、19時過ぎまで行われる事があります。
ケアマネ研修日は、仕事が休みの日に出席する人がほとんどです。せっかくの休日も朝から晩までの研修で疲れ果ててしまいます。日常生活も脅かされます。脅しではありません。本当です。
研修は出席すれば、居眠りしても良い訳ではありません。各項目ごとに小テストがあり、地域資源の調査等のレポートがあり、実習もあります。
過酷な研修をクリアした後に、資格者証を受け取る事で、やっとケアマネになれるのです。
まとめ
ケアマネへの道のりは険しいです。基礎資格が必要、実務経験も必要、お金と時間も必要です。試験対策の勉強も必要です。
しかし目標があれば仕事にも力が入ります。業務の幅も広がります。ぜひ将来の目標として頑張ってみてください。