試験勉強の具体的な進め方

試験勉強は過去問から始める

介護福祉士国家試験は、毎年1月の最終日曜日に実施されます。

勉強がまだ始められていない方、どうすれば分からない方。

まずは過去問題集で「過去問」をマスターしましょう。

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介護福祉士試験は過去問攻略が肝心

介護福祉士国家試験は、過去問題集でかなり対応できます。過去問題集をマスターすれば、「ほぼ」試験本番に対応できます。

過去に出題された問題が、本番でもまた出題されるという事です。ただし、全く同じ問題が出るわけではありません。

だから過去問題が完璧に解けたから終わり。ではありません。解けるだけではダメです。問題文や選択肢の全てを理解・記憶する必要があります。

問題集の解説も納得するまで読んで理解して下さい。

こう書いてしまうと、とても大変な作業にみえてしまいます。ですが問題そのものは決して難しくはありません。

日ごろから意識して業務に当たっていれば、すでに身についている事ばかりです。

実際の過去問題で確認しよう

実例を出しましょう。

第30回試験問題では「嚥下(えんげ)」関連の問題が2問続けて出題されました。後半にも、もう一つ出題されていて、「嚥下」だけで3問出題されています。

嚥下(えんげ)とは

口から取り込んだ食べ物を噛んで飲み込みやすい塊(かたまり)・食塊(しょっかい)にし、食道から胃へと送り込む一連の動作のことです。

「嚥下」の過去問をマスターしたつもりでいても、問題文以外の選択肢や解説をマスターしていなければ、2問とも得点できな可能性が高くなってしまいます。

ちなみに「嚥下」という漢字は、一般的には使われない難しい漢字です。外国人受験者に配慮して、問題文にはふりがなが振ってあります。

多くの方がふりがなが無くても読めるとは思いますが、読めるようにしておきましょう。


問題 45 嚥下障害がある利用者に提供する飲食物として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 レモンジュース
2 だんご
3 プリン
4 牛乳
5 紅茶


問題 46 施設における介護福祉職と他職種との連携として、最も適切なものを 1 つ選びなさい。
1 食事時に咳込む利用者の嚥下機能の評価を、作業療法士に相談する。
2 寝たきりの利用者の仙骨部に発赤を見つけたときは、看護師に相談する。
3 体重減少が続いている利用者に気づいたときは、社会福祉士に相談する。
4 車いすでの食事時に姿勢が崩れてしまう利用者に気づいたときは、言語聴覚士に相談する。
5 嚥下困難のある利用者に提供する食事内容を,歯科衛生士に相談する。


「嚥下」という一つの言葉だけ取っても、これだけの幅広い内容になるのです。

解き方と勉強の仕方

では問題を解いてみましょう。


問題45

飲食物を選ぶ問題です。

実際の業務で接している利用者をイメージして、解く方法もあるにはあります。しかし特殊なケースだった場合は、必ずしも良いやり方とは言えません。

業務で接している利用者Aさんだったら、卵アレルギーだからプリンはダメ、選択肢の中で好きなものは牛乳だから正解は4だ!

…これでは勉強になりません。

ちなみに答えは3になります。

2の「だんご」は詰まらせやすい食べ物の代表格です。「だんご」に似た食べ物は他にもありますね。お正月に詰まらせてニュースになる「おもち」です。

「だんご」だけで満足せず、解説を良く読みましょう。これから出題されるかもしれない問題にも対応できるようにしましょう。

残りの飲み物「レモンジュース」・「牛乳」・「紅茶」は、サラサラしていて嚥下障害のある方には飲みにくいです。他にも「コーヒー」・「野菜ジュース」・「ココア」などいろいろ候補が予想できますね。


問題46

他の記事にて詳しく解説しています。

まとめ

実は、過去問1題解くだけで30分はたっぷりかかります。もしも5分、10分程度で終わってしまったら、それは単に目を通しただけです。勉強した事にはなりません。

今回は敢えてもう一つの例題「問題46」は解説しませんでした。こちらも得点に結びつく勉強をするには、5分や10分では終わりません。30分はかかります。こちらの記事を参照して下さい。

介護職が挑戦する介護福祉士国家試験。身近な例や業務で実際に接している例は「単なる目安」です。参考書や問題集の解説に書いてある事が、問題を解くために必要な知識なので、間違えないようにしましょう。

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